<インタビュー>米津玄師が語る「KICK BACK」制作時の“直感“——『チェンソーマン』と結びついた「ドラムンベース」「モーニング娘。」「常田大希」

ジェットコースターみたいな曲を
――まず『チェンソーマン』のオープニング・テーマを作ってほしいという依頼が来たときの第一印象は?

米津:もともと、めちゃめちゃやりたかったんです。
原作を読んだときから『チェンソーマン』がアニメ化されるのであれば、何らかの形で曲を作りたいとずっと思っていたので。
実際にやれると決まったときは純粋にうれしかったです。話をもらう前から「自分だったらどんな曲を作ろうか」みたいなこともいろいろ考えたりしていました。

――『チェンソーマン』のどんなところを魅力に感じていましたか?

米津:マンガの中では、悪魔が日常的に人間に害を及ぼして、それによってグロテスクなことが巻き起こったりしていて。
非常にシリアスな世界なんだけれど、物語の中心にいるデンジというやつが、なんというか、ひたすら馬鹿なんですよね。
デンジの存在によって、マイナスの環境やシリアスな物語がどんどんギャグになっていく。それが非常に痛快だと思うんです。
義務教育をまったく受けてないような人間が、大真面目にいろんなものをぐちゃぐちゃにしていく。
そのさまは今まで見たことないし、痛快な漫画だなと思います。

https://www.billboard-japan.com/special/detail/3721