「私はこうやって筑紫哲也さんへ電話攻撃をした」元信者が語る旧統一教会の"抗議電話"の手口


なぜ、政治家は最初から旧統一教会と手を切ると言えなかったのか。元信者でジャーナリストの多田文明さんは「旧統一教会の側についておかないと、選挙においてどんな組織的な妨害工作を受けるかわからない恐怖心がある。私もかつて教団の責任者の命令で、故筑紫哲也さんがキャスターを務めた番組の放送局に対して組織的にクレーム電話をかけた」という――。


私も信者時代に攻撃にかかわるように指示を受けました。

 1992年に合同結婚式のニュースなどが騒がれた時代、旧統一教会に批判的な報道するひとりに、テレビ番組のニュースキャスターを務めていた筑紫哲也(ちくしてつや)さんがいました。

 「私はこの団体が大嫌いです」と番組で発言されたこの言葉を、当時の信者として覚えています。連日、霊感商法問題などを報道するこの局に対し、私が所属する部署の責任者から次のような指示がありました。

 「テレビ局にクレーム、文句の電話をかけろ!」

 です。責任者が見守るなか、私たち信者は、一般人のふりをして、

 「こんな偏向報道はやめろ!」
「個人的な感情をぶつけるな!」
「ウソばかりの報道で、真実を伝えていない」

 などと電話をかけ続け、組織的な攻撃をしかけました。

 いま振り返れば申し訳ないのですが、当時の責任者の言葉は神さまの言葉ですので、従わなければなりません。筑紫さんたち批判するマスコミの発言を、サタンの側の人間と見て行動していたのです。当時、報道各社には、かなりの数のクレームや無言の電話がかかってきたのではないでしょうか。

 このように、旧統一教会は相手をサタンの側と見て敵対視すると、組織的な攻撃をしかけてくるのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9bfe6ab360c300a9787c0fed359f52ebc278865?page=2