習氏はバイデン氏を「古い友人」と呼び、バイデン氏も「指導者の中で誰よりも多くの時間を習氏と過ごした」と認める。

首脳になる前の2人、率直に語り合った6日間

 出会いは11年前にさかのぼる。2人とも、まだ自国を率いる地位ではなかった。

 2011年8月、オバマ政権で副大統領だったバイデン氏が訪中した。

 この時、ホスト役を務めたのが胡錦濤政権で国家副主席を務める習氏だった。習氏は翌年の共産党大会で総書記に就くことが確実視されていた。

 バイデン氏は、なぜこのタイミングで訪中したのか。近く中国の指導者となる習氏の人柄や思考を直接知ることが目的だった、といっても過言ではない。

 習氏は米側の狙いを理解し、それに乗った。バイデン氏の6日間の日程にほぼ付き添い、意見を交わす機会を多く設けた。最終日には習氏個人による非公式の夕食会も開いた。
2人はそこで、共産党統治のあり方や国際社会における中国の役割について、率直に語り合ったという。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASQCG4SQSQCGUHBI00N.html