徳島県は16日、有毒植物「クワズイモ」を食べた美波保健所管内の60代女性が口内のしびれや吐き気を訴えたと発表した。クワズイモによる食中毒とみられ、県内での確認は少なくとも過去20年間で初めて。女性は軽症で快方に向かっている。

 県安全衛生課によると、女性は14日午後5時半ごろ、自宅の庭に自生していた植物を食べられる野菜と思い込み、酢の物に調理。
味見したところ症状が出たため、すぐ吐き出し、医療機関を受診した。県立博物館の鑑定で植物はクワズイモと判明し、植物性自然毒の「シュウ酸カルシウム」が確認された。

 クワズイモは主に四国や沖縄にかけて分布し、観葉植物として流通。サトイモやハスイモと葉や葉柄が似ている。食べると、口内の痛みや嘔吐(おうと)などの症状が出るほか、汁に触ると皮膚炎を起こすこともある。

 安全衛生課は「食用と確実に判断できない植物は絶対に採ったり食べたりしないでほしい」と呼び掛けている。
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