SIに新たな接頭語が追加されるのは31年ぶり。これまで最大だったSI接頭語は10の24乗を示す「ヨタ」で、1991年に制定されていた。

 新たなSI接頭語制定を推進した英国立物理学研究所(National Physical Laboratory)の度量衡学責任者リチャード・ブラウン(Richard Brown)氏によると、その「ヨタ」でさえも、世界で増大し続けるデータ量に対応する上では不足しつつあるという。

 ブラウン氏はAFPに対し、「現在最高位の接頭語であるヨタバイトでデータを表すのは、ほぼ限界に達している」と説明。上位の接頭語の数に合わせて下位の接頭語も追加することは理にかなっており、最小単位は量子科学や素粒子物理学で極小の物体を測定するときに役に立つと指摘した。

 同氏によると、新たなSI接頭語を用いて地球の質量を表すと約6ロナグラムで、これは6の後に0が27個続く数となる。木星の質量は2クエタグラム(2の後に0が30個)になるという。