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「パチンコの予算は2000円ぐらいが一番楽しい」という主張に見る、娯楽としてのパチンコとの適正な距離感
現在の日本人の平均年収。400万円台前半なんだそうで。夢も希望もないわけだが、国の上にジジババばかりで若い人がいないんだから、将来的にはもっとひどい状況になるのだろう。そういう状況だから昔に比べて娯楽にお金を使えるという人も、どんどん少なくなっている。
一時はサラ金でガンガンお金を借りてでも注ぎ込むユーザーが大勢いたことで、数十兆円産業とも自負していたパチンコホール。そのパチンコホールも、今では日に日に営業店舗数が目減りしている。
業界もユーザー数の復活を目指してテレビCMの再開に漕ぎだしたし、実際昨年度は遊技人口も回復はしているが、いかんせん庶民には金がない！ 今、パチンコホールにいる人というのはおおよそ年金受給者か、将来のための貯蓄を先送りにしている人間ばっかりだ。
遊技人口が伸びない最大の原因は、お金が掛かり過ぎる機種の仕様にある。パチンコもパチスロも、ノーヒットなら1万円が1時間もせずに溶けていくというのは、不景気の時代にまかり通るお金の溶け方ではない。なまじ半日程度遊ぼうとすれば、まあ5万ぐらいは手元にないと話にならない。
中規模以上のパチンコホールには大抵ATMが設置されているが、これも言ってみればそれだけ半端なお金では全然勝負できませんよ、という話なのである。ただし、ことパチンコをギャンブルでなく、きちんと遊技として捉えた場合、何も決して大金を持って挑む必要はない。（文：松本ミゾレ）
「たまに大きく勝てるし当たらなくても笑って帰れるのがこの金額」
先日、2ちゃんねるに「パチンコは予算2000円が一番楽しいよな」というスレッドが立っていた。スレ主は1パチでなく4パチ。つまり1玉4円のレートで2000円分使って遊ぶことを推奨している。
「たまに大きく勝てるし当たらなくても笑って帰れるのがこの金額」とのこと。2000円しか負けてないのなら、まあたしかに。滅多にないことだけど、確かに当たるときはすぐに当たるわけだし。
彼はこの少ない軍資金で甘デジと呼ばれる、大当たり確率が高く、出玉はそれほど多くはないジャンルの機種を打つのがおすすめと主張している。もちろん「万は入れないとほぼ当たりも演出もないだろ」というツッコミこそあるが「そうだけど、諭吉消えたら笑って帰れない」と返答している。
2000円ずつの勝負なら、諭吉さんが消えるまで5回も勝負が楽しめる。その5回分の勝負で果たして大当たりが射止められるかは不明だが、ストレートで1万飲まれるよりはお金の減りは抜群に遅いのはたしか。2000円で勝負が終わるわけだから、都度精神衛生をそこまで悪くもしない。
ちなみにスレ主は、「正直言うと過去にパチでやらかしてる」とも書き込んでいる。どの程度のやらかしなのかの言及はないけど、一度痛い目を見て、この方法で遊ぶことを思いついたようだ。
まあ、2000円しか使わないのにわざわざパチンコホールに出向く人なんて限られていますが…
僕としては8月下旬だか9月上旬ぐらいからパチンコに行く気力がなくなってるんだけども、その気力を奪った一番の原因は「遊ぶにしても金が掛かり過ぎる」というのが大きい。昔ほど玉が出なくなったし、釘も良くない。パチスロは設定が良くてもヒキ次第で収支がブレてしまう。
まして低設定に座れば安定して2万ぐらい負けちゃって……というのを今年は繰り返していたので、もうなんか来年までとりあえず休止しようと思っているところ。
なので正直「2000円持ってパチンコ屋に行こう」と言われても、個人的には「そんなんするために外出るなら家にいた方がマシ」と思っちゃうし、2000円勝負するためにわざわざパチンコホールに行くのがそもそも億劫だ。恐らくこの方法でパチンコを楽しむなら、家からパチンコホールが滅茶苦茶近いとか、そういう状況で暮らしている人じゃないとしっくり来ないんじゃないかな。
徒歩なり車なり電車なりで片道20分ぐらいの距離の店に入っちゃうと、2000円使った段階で「せっかく来たんだし」となって3000円目をサンドに入金しちゃうだろうし。そもそもパチンコにハマる人なんて意志が弱いんだから。
多分、多くのパチンコユーザーは、このスレ主の真似はできないんじゃないだろうか。ただ、その代わりに使っていい金額を、たとえば5000円までにするとか、2000円のままでも1パチで遊ぶようにするとか。そういう方向だったらある程度満足するのかもしれないけど……でもアレか。5000円ぽっちでパチンコ屋に行くとかホントの依存症の人みたいだし、1パチなんかするぐらいなら家でミヤネ屋とか観てた方がマシか。
