広告大手の博報堂DYホールディングス(東京都港区)が2022年11月18日に発表した「はたらく世代の幸福感調査(関東・関西編)」によると、働く人の幸福感は「西高東低」という結果がはっきり出た。キーワードは「本音・共鳴・シェア」という。いったいどういうことか?

■幸福感トップは「関西女性」、最下位は「関東男性」

2022年4月に発表された国連の「第10回世界幸福度ランキング」で、日本は54位(G7加盟国中最下位)という結果になり、生活者自身が幸福と思えていない現状が明らかになっている。

そこで、博報堂DYホールディングスは、日本の働く世代を対象に、地域や年代・性別ごとの幸福感の違いや、その要因の実態を把握するために、関東地域(東京・神奈川・埼玉・千葉)と関西地域(大阪・兵庫・京都)に絞って比較した「はたらく世代の幸福感調査」を行なった。

その結果、次のことが明らかになったという。ポイントは、次の通りだ。

(1)関東と関西の比較では、関東に比べて関西の幸福感が相対的に高い。

(2)性別・エリア別で見ると、関西女性の幸福感がトップ。次いで、関東女性、関西男性、最下位は関東男性。

(3)要因分析結果では、「本音」「共鳴」「シェア」のすべての項目スコアで関西が関東を上回る。

まず、「幸福感」と「元気感」を調べた。具体的には、「日ごろから、あなたは幸せに暮らしていると思いますか」「日ごろから、あなたは明るく元気に暮らしていると思いますか」といった質問に対する答えのスコアを比べるのだ。

すると、「幸福感」の度合いは関西82.5%、関東は76.0%となり、関西のほうが6.5%高かった。また、「元気感」でも関西77.6%、関東71.2%となり、関西のほうが6.4%高かった【図表1参照https://news.nifty.com/article/economy/business/12318-2008655/