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遺恨対決制したスイス 冷静プレー「サッカーに集中した」

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグG組で2日、スイスがセルビアと点の取り合いを制し、3大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。ヤキン監督は「ベスト16にいけることをうれしく思う」とうなずいた。前半20分にシャキリの左足で先制。その後、攻勢に出たセルビアに逆転を許したが、44分にエンボロが同点ゴールを決めて流れを変える。後半3分にフロイラーが勝ち越し点を挙げた。

終盤には小競り合いを起こすなど、両チーム合わせて11枚のイエローカードが出るなど荒れた一戦。前回大会の遺恨がちらついた。2018年ロシア大会でも1次リーグで対戦し、2−1でスイスが逆転勝ち。当時、物議を醸したのは決勝点の後、シャキリとシャカが見せた、アルバニア国旗に描かれる双頭のワシを模したパフォーマンス。2人はアルバニア系で、同系住民が多数を占めるコソボがルーツ。セルビアはコソボの独立を認めていない。2人の行為は政治的パフォーマンスとして国際サッカー連盟(FIFA)から罰金処分を受けた。

この日マン・オブ・ザマッチ(MOM)に選ばれたシャカは「サッカーに集中した。フェアな戦いだった」と強調した。
自国開催だった1954年以来となる8強を目指し、次はポルトガル戦。指揮官は「いいスタートをして、戦術が機能すればすべてを可能にできる」と自信をにじませた。