女性ゲーマーの受ける暴言の実態とは…海外団体調査で男性がボイスチェンジャーでゲームプレイ、パフォーマンスが低下する結果に

女性が参加できるゲーム業界を目指す団体である「Women in Games Argentina」は、女性ゲーマーが受ける暴言について取り扱った「#SwitchVoices」と名付けられた映像を公開しています。

この映像では、3名の男性ゲーマーが女性のような声になるボイスチェンジャーを使用して『VALORANT』をプレイします。すると、「ゲームをアンインストールしろ」という性別問わずよく聞かれる侮辱に加え、「女はキッチンにいろ、男のゲームにはいるべきじゃない」など性差別的な発言を受けました。特に酷いものでは「すべての女性と共に死ぬべき」というような暴言もあったとのことです。

この映像は編集されているため暴言を吐かれる頻度などは不明ですが、3人の男性ゲーマーは普段プレイする際の気分と明確に異なると述べました。Alfredito氏はプレイする意欲がなくなり、日常的にこのような暴言を受けることは想像もつかないといいます。他のゲーマーもプレイ中に怒りを感じたり、ベストを尽くすのは無理だと感じたりしたとのことです。

このような暴言は、試合の成績にも影響を与えています。何試合分の記録で算出したかは明かされていませんが、Alfredito氏の場合ボイスチェンジャーなしでプレイした際は平均15キル・2デスだったのに対し、ボイスチェンジャーありでプレイした際は平均3キル・16デスだったとのことで、暴言を浴びることがパフォーマンスにも影響を与えることがわかります。

映像の序盤では、2人の女性ゲーマーが「オンラインでプレイする時、相手にされないことが多い」「ボイスチャットをする前、パニックになることが多い」など、日常的に受ける扱いの悪さによる影響を語っています。

ゲームコミュニティにおける女性の扱いの悪さはこれまでも何度か報告されています。2021年5月にLenovoが発表した調査では、女性ゲーマーの59%が嫌がらせを避けるために性別を隠しているなどといったことが報告されたほか、別の調査では女性ゲーマーの82%が嫌がらせを受けているともされています。

https://www.gamespark.jp/article/2022/12/05/125041.html