【プレスリリース】男性ホルモンシグナルの遺伝子ネットワークを次世代シークエンスで解明 −男性型脱毛症などの男性ホルモンが関与する遺伝子群を同定、新たな治療戦略の開発へ− | 日本の研究.com
https://research-er.jp/articles/view/117045

概要

岩手大学、金印(株)、国立がん研究センターからなる研究グループは、男性ホルモン受容体を発現する毛乳頭細胞と、受容体を発現しない毛乳頭細胞について次世代シークエンス技術を利用して、全遺伝子の発現解析を行いました。加えて、同グループは男性ホルモンであるジヒドロテストステロン処理を行なった場合と、処理を行わない場合の遺伝子発現の違いにも着目しました。これらの詳細な男性ホルモンが関与する遺伝子群の網羅的解析は世界初であり、今後、男性型脱毛症などの男性ホルモンが関与する疾患に対する新たな治療戦略の開発への貢献が期待されます。本研究は、令和 4 年 11 月 30 日に Nature のオープンアクセスジャーナル『Scientific Data』で公開されました。

研究成果のポイント

・男性ホルモン受容体を発現する毛乳頭細胞にジヒドロテストステロン処理を行い、男性ホルモンシグナルが作動した場合と、そうではない場合の遺伝子発現の違いについて、次世代シークエンスを用いて網羅的に比較することに成功しました。
・前立腺がんや男性型脱毛症などの男性ホルモンが関与する疾患に対する分子標的薬の開発や新しい治療法の確立に貢献するものです。