12月5日 ロイター] - イーロン・マスク氏が経営する医療機器会社ニューラリンクは、動物実験が急がれ、不必要な苦痛や死亡を引き起こしているという社内スタッフの苦情を受け、動物福祉違反の疑いで連邦政府の調査を受けていることが、ロイターや調査・会社運営に詳しい関係者の調べにより明らかになった。

ニューラリンク社は、麻痺した人が再び歩けるように、また他の神経学的な病気を治すのに役立つと期待されている脳インプラントを開発している。調査に詳しい2人の情報筋によると、これまで報道されていなかった連邦政府の調査は、連邦検察官の要請を受けて米農務省の監察官によってここ数カ月で開始されたという。この調査は、研究者がどのように動物を扱い、実験するかを規定する動物福祉法違反に焦点を当てていると、情報筋の一人は述べた。

ロイター通信がニューラリンク社の文書や20人以上の現・元従業員に取材したところ、開発を加速させようとするマスクCEOの圧力によって実験が失敗に終わったという苦情もあり、ニューラリンク社の動物実験に対する従業員の反対意見が高まっているときに、この調査が行われることになったのです。このような失敗した実験は繰り返されなければならず、実験され殺される動物の数が増えている、と従業員は述べている。同社の文書には、これまで報告されていないメッセージ、音声記録、電子メール、プレゼンテーション、報告書などが含まれている。