
中国の金融業界に新型コロナウイルス感染拡大の影響が及んでいる。トレーダーの病欠が相次ぎ、通貨の取引量が減少。銀行は業務を円滑に続けるためバックアップ計画を始動させた。
事情に詳しい関係者5人が匿名を条件に語ったところによると、本土市場で人民元・ドルのスポット取引量が12日に4月以来の低水準に落ち込んだ一因は、病気で休むトレーダーが突然増えたことだ。
北京市のある中国系銀行では、通貨トレーダーの半数が12日時点で体調を崩していたと関係者の1人は説明。多くの市場参加者が行った取引の執行・確認プロセスが大幅に遅れ、年末の季節的な活動減少が悪化したという。
感染者急増に対応するため、一部の金融機関は体温検査を行っているほか、症状があったり、コロナ検査で陽性となったりした従業員に対し自宅にとどまるよう指示。トレーダーは2つ以上のチームに分かれて働くよう求められ、トレーディングデスクはバックアップチームも活用しているという。
中国は今月、新型コロナを徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を突然撤回し、感染追跡・隔離措置をほぼ全面的に取りやめた。中国経済の本格再開に向けた動きは長期的には景気浮揚を後押しし得るが、政策の急転換は短期的に経済へのストレスを高める可能性もある。
ゴールドマン・サックス・グループのジョン・ウォルドロン社長は先週末、中国経済再開に向けた道のりは平たんではない恐れがあると語った。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-13/RMTEJBT0AFB401