クリスマスツリーの故郷は済州?!

年末になると町の各地で煌めく装飾が施されたクリスマスツリーが見られる。よく目にする人工クリスマスツリーは針のように細くて濃いグリーンの葉をびっしりと有する円錐形の木だ。

このようなクリスマスツリーの実際のモデルは、驚くべきことに我が国の漢拏山が故郷である「クサンナム※」だ。(※チョウセンシラベ,朝鮮白檜。以下、「チョウセンシラベ」とします。)


実際、チョウセンシラベは世界的にクリスマスツリーとして最も多く使われる木だ。親戚といえるジョンナム(※Abies holophylla)と比較して背が低く、葉が所狭しと育って観賞用に適している。チョウセンシラベは1920年、英国の植物学者ヘンリー・ウィルソンによって伝えられた。
ウィルソンは、漢拏山で採集したチョウセンシラベの標本を分析して、既に知られているものとは全く異なる「新型」であることを突き止めた。それで、チョウセンシラベの名前は英語で、「Korean fir(韓国モミの木)」と、学名は「Abies koreana E.H.Wilson」だ。

ウィルソンの発表以降、米国はチョウセンシラベを改良して、数十種の新品種を作り出して特許まで登録した。米国は改良したチョウセンシラベを世界に販売した。以降、チョウセンシラベはクリスマスツリーとして広く使われるようになった。

チョウセンシラベが自生する森は世界で我が国だけだ。 国内チョウセンシラベの面積は1200ha程度と分かっていて、そのうちの67%程度が済州島の漢拏山に分布している。国立山林科学院暖帯亜熱帯山林研究所の調査結果によると、現在自生している漢拏山のチョウセンシラベの面積は803.56haだ。1haが縦横100mの面積だから莫大な規模だ。

ところが、このようなチョウセンシラベの森を詳しく見ると、30%以上の木は枯死した木々だ。ここに若木も殆どない状況だ。2011年、世界自然保全連盟(IUCN)はチョウセンシラベを絶滅危惧種に指定した。
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