電子レンジが発火して火災に至るケースが後を絶たない。

 東京消防庁によると、東京都内(稲城市、島嶼(とうしょ)部は除く)では今年に入ってから今月5日までに74件発生。過去最多だった昨年1年分をすでに上回っている。

 同庁によると、原因別では、食品の長時間の加熱(44件)が最多で約6割を占めた。電子レンジでアルミを加熱するなど使用方法の勘違い(17件)、電線のショート(3件)が続いた。

長時間加熱により出火した食品をみると、里芋やさつまいも、じゃがいもなど「いも類」が12件で一番多く、「冷凍食品」が11件、「パン類」が4件。今年6月にはさつまいも2本を温めている最中に出火し、1人が煙を吸って搬送される事故もあった。3分間温めた後に15分追加して加熱していたという。

 同庁が焼き芋(120グラム)を700ワットで温める実験をしたところ、開始から6分26秒で出火した。肉まん(90グラム)は5分34秒、あんまん(110グラム)は7分37秒だった。いもやパン類は水分が少なく、加熱しすぎると爆発的に燃えて火災につながるとみられる。

 東京消防庁は「レンジを使うときはその場を離れず、冷凍食品は『レンジ不可』など包装の表示をよく確認してほしい」と呼びかけている。(遠藤美波)

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