MetaでVR部門の顧問CTOを務めていたジョン・カーマック氏がMetaを退職することを明らかにしました。当初は欧米メディアが「社内文書」の文書をリークとして報じていましたが、本人がFacebookにて公開設定にて退職の旨と社内向けの文書の全文を投稿しています。

Oculus、Facebook、MetaのVR開発を牽引

カーマック氏は、『Doom』、『Quake』といったゲームのメインプログラマーを務め、FPS(ファーストパーソン・シューティング)というゲームジャンルを築いた伝説的なプログラマーとして知られています。

Oculus VR社に2013年にCTOとして参画。Oculus VRがFacebookに買収後も、Oculusの技術面を同じく3DCGのプログラマーとして伝説的な盟友マイケル・エイブラッシュ氏とともにリードしてきました。
特にカーマック氏は「モバイルVR」に注力。サムスンとの共同開発となった「Gear VR」、Oculusとして初の一体型VRヘッドセットとなった「Oculus GO」の開発に注力。ハードウェアだけでなく「マインクラフト」Gear VR版の移植にも情熱を注ぎました。2019年以降はパートタイムの顧問CTOとして同社の技術面を全般的にサポートしていました。

伝説的なプログラマーであるカーマック氏は、エンジニアからの信頼が非常に厚かったことでも知られています。Oculusが毎年開催していた開発者カンファレンス「Oculus Connect」では、廊下で世界中の開発者たちの質問に立ち話で何時間も真摯に回答。筆者も幾度となく廊下にできる人だかりの中心にカーマック氏がいて、熱く議論を行っている光景を目にしました。

https://www.moguravr.com/carmack-leaves-meta/