米連邦取引委員会は、人気ビデオゲーム「フォートナイト」の開発元であるEpic Games, Inc.が、児童オンラインプライバシー保護法（COPPA）に違反し、ダークパターンと呼ばれるデザイントリックを展開して数百万人のプレイヤーから意図しない購買をさせたという申し立てに対し、総額5億2千万ドルを支払うよう救済する合意を成立させました。
Epicに対するFTCの措置には、2つの記録的な和解案が含まれています。FTCに代わって司法省が提出した連邦裁判所命令案の一部として、EpicはCOPPA規則違反に対して2億7500万ドルの金銭的制裁金を支払うことになりました。さらに、初の試みとして、Epicは、子供や10代の若者向けの強力なプライバシー初期設定を採用し、音声およびテキスト通信がデフォルトでオフになるようにすることを要求されます。別の行政命令案では、Epicはそのダークパターンと課金慣行に対して消費者に返金するために2億4500万ドルを支払うことになっており、これはFTCのゲーム事件における最大の返金額であり、史上最大の行政命令となっています。
FTCのLina M. Khan委員長は、「我々の苦情にあるように、Epicはプライバシーを侵害する初期設定と欺瞞的なインターフェースを使用して、10代や子供を含むFortniteユーザーを騙していました」と述べました。「オンライン・プライバシー侵害やダークパターンから一般市民、特に子供たちを守ることは、委員会の最優先事項であり、今回の強制措置は、FTCがこれらの違法行為を取り締まっていることを企業に明確に示すものです」と述べています。
「司法省は消費者のデータプライバシー権を保護するという使命を非常に真剣に受け止めている」とVanita Gupta準司法長官は述べた。「この命令案は、保護者の同意なしに子供の個人情報を収集することは許されないというメッセージを、すべてのオンラインプロバイダーに送るものです。
Epicのビデオゲーム「Fortnite」は、ダウンロードやプレイは基本的に無料ですが、衣装やダンス技などのゲーム内アイテムはユーザーに課金されます。同ゲームのユーザー数は全世界で4億人を超えています。FTCは2つの別々の訴状で、ノースカロライナ州に拠点を置くEpicがいくつかの違法行為に及んだと主張しました。
FTCの消費者保護局長であるSamuel Levineは、「Epicは、その緩いプライバシー慣行によって子供やティーンを危険にさらし、ダークパターンの使用によって、消費者に数百万ドルの違法課金を課しています」と述べています。「本日発表された命令案では、同社はデフォルト設定の変更、消費者への数百万ドルの還元、そしてプライバシー侵害に対する記録的な罰金の支払いを要求されることになります」と述べています。
https://www.ftc.gov/news-events/news/press-releases/2022/12/fortnite-video-game-maker-epic-games-pay-more-half-billion-dollars-over-ftc-allegations
