
子猫に噛まれたことで、最終的に命を落とす事態に。
猫に噛まれたことで死に至った男性がいました。2018年、デンマーク人のHenrik Kriegbaum Plettnerさんは親猫と子猫たちをシェルターから引き取ることにしました。子猫を抱き上げた時に人差し指を噛まれたんですが、大したことないとPlettnerさんはそのままにしておいたそうです。数時間後、手がパンパンに腫れていつもの2倍くらいになってしまいました。これはヤバい! と病院に電話すると、翌日診せにきてくださいとのこと。
翌日病院へ行きましたが、すでにひどい感染症を起こしていたためまさかの1ヶ月入院。その間、15回も手術をすることに。一時は回復の兆しはあったそうですが、結局指は元通りに動くようにならず4ヶ月後、指を切断することになりました。指を切断した後も、痛風、糖尿病、肺炎など免疫の低下によりさまざまな健康問題を抱えることになったのです。そして2022年10月。33歳の若さで亡くなってしまいました。
Plettnerさんの奥さんは「経過が良くないことはわかっていましたが、まさか死んでしまうなんて」とDaily Mailの取材に答えています。
噛んだり引っ掻いたりでペットが人間に細菌をうつすことがある猫の噛み傷や引っ掻き傷は、特に皮膚の奥まで入ってしまった場合かなり深刻なリスクにつながります。猫の歯や爪は鋭いのでバイ菌を皮膚の奥の血管へと簡単に運んでしまい、皮膚に開いた穴がバイ菌が入ったまま閉じてしまうことでバイ菌が体中に流れていってしまい重篤な感染症を引き起こしてしまうのです。Plettnerさんはまさにこのケースで、すべてが悪化し亡くなってしまったということです。
猫や犬は噛んだり引っ掻いたりで、簡単に人間に細菌をうつしてしまいます。カプノサイトファーガ感染症、猫ひっかき病と呼ばれるバルトネラ・ヘンセラ菌による感染症、パスツレラ症などがペットの咬傷から人間へ感染する病気の例です。こういった感染症は一般的には重病になることはないのですが、Plettnerさんのようにタイミングが悪かったりするとひどい病状になってしまうこともあり、誰にでも起こりうることです。特に免疫が落ちていたり、健康状態が良くない人は要注意です。
噛まれたらすぐに傷口を洗おうでは噛まれた場合はどう対処するのがいいかというと、すぐに傷口を水道水で流し、石けんで強く擦らずに洗い流すのが第一。血が止まらない場合は傷を押さえて血を止めます。もしあれば抗生物質の塗り薬を塗る。それから滅菌してある絆創膏を貼り、できれば数時間以内にお医者さんに見てもらうといいそうです。
Plettnerさんの家族は、今回の悲劇を多くの人に知ってもらいたいと話していて、「ただ猫に噛まれただけだから大丈夫、と思わずに病院へ行ってください」とコメントしています。https://news.biglobe.ne.jp/it/1220/giz_221220_8038628287.html