大阪大のスキューバダイビング部が8月、飲み会に参加した20歳未満の学生約10人に飲酒を強要していたことが22日、大学への取材で判明した。
健康被害は確認されていない。
大学は11月、部を無期限の活動停止にした。改正民法が4月に施行され、成人年齢が18歳に引き下げられたが、20歳未満の飲酒は禁止されている。
大阪大によると、飲み会は8月14日に大阪府内のホテルであり、部員や卒業生ら約30人が参加。
このうち約10人が当時18、19歳の1、2年生で、上級生らから「コール」と呼ばれる掛け声で飲酒を強要された。泥酔して自力で帰宅できない学生もいた。
急性アルコール中毒などは確認されていない。
外部から問い合わせがあり発覚。大学側の調査に責任者の学生らは事実関係を認め、「20歳未満でも大学生だから飲むものだと思っていた」などと話した。
大学の担当者は毎日新聞の取材に「注意喚起はしていたが、学生に十分に浸透していなかった。対策を検討している」と話した。
市民団体「イッキ飲み防止連絡協議会」(東京都)は、上下関係や集団によるはやしたてなどによる飲酒強要を「アルコールハラスメント」と定義している。
大学生の飲酒を巡っては死亡事故が絶えない。2016年2月には同志社大のダンスサークルの男子学生(当時19歳)が合宿先で一気飲みをし、急性アルコール中毒で死亡した。