福岡工業大学(福岡市東区)の3年、蔵森歩さん(21)と今西秀太さん(21)は、「なめるなよクソガキ」「こっちは暴力団とも関係があるんだ」という脅しも受けながら、電話詐欺被害に遭いそうになったお年寄りを助けた。
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 11月下旬。2人は大学付近で、80代の女性から「ゆうちょ銀行のATMを探しています」と声をかけられた。現金を振り込むとのことだったが、どこか不安そうだった。

 直後、女性の携帯電話に着信があった。今西さんが替わった。

 電話の相手の男は「NTT関連のサポート会社の者」と名乗り、「携帯電話の使用料として9万9600円を振り込んでほしい」と求めてきた。遅れると30万円請求するという。

 今西さんは詐欺と確信し電話を切った。再び着信。今度は蔵森さんが替わって問い詰めた。すると男は豹変(ひょうへん)し、脅しをかけてきた。

 2人は携帯電話の電源を切り、大学の学生課に女性を連れていき、保護した。

 女性は一人暮らしで誰にも相談できなかったといい、「助けてくれてうれしかった」と述べたという。

 蔵森さんは「男にすごまれたときは手が震えたが、おばあさんの不安を思い勇気をもって対応した」、今西さんは「詐欺は被害者の心まで深く傷つける。防げてよかった」と話した。

 2人には26日、福岡県警東署から感謝状が贈られた。(前田伸也)https://news.livedoor.com/lite/article_detail/23448026/