「30年後にiPhoneを使う?」ジョブズ氏が気圧された世界1位の富豪の挑発

12/27(火) 11:43配信


「30年後にも人々がiPhoneを使うだろうか?」。
この質問をiPhoneを作った故・スティーブ・ジョブズ氏に投げかけた人物は
ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー(LVMH)のベルナール・アルノー会長(73)だ。
ジョブズ氏はどう答えたのだろうか。英紙エコノミストによると、こうだった。
「そうですね、よくわかりませんね」。

ジョブズ氏はすぐに同じ質問をアルノー氏に投げかけた。
「(アルノー氏が作るブランドは)30年後も健在でしょうか」。
モエ・エ・シャンドンのような高級シャンパンブランドを所有するアルノー氏は答えた。
「そうですね、分からないけど、人々は30年後も相変わらず酒に酔いたがると思いませんか」。
ジョブズも同意したという。永遠のものに投資するというのがアルノー氏の鉄則ということだ。

上記の対話はエコノミストが最新号でアルノー氏という企業家を分析しながら紹介したエピソードだ。
経済に関心が少しでもあるなら、アルノー氏の名前を知らないはずがいかない。
アルノー氏が所有しているブランドは70社を超える。
モエ・エ・シャンドンだけでなくクリスチャン・ディオール、ティファニー、ルイ・ヴィトンなど華麗だ。同氏は最近、ブルームバーグ億万長者指数(BI)で世界1位になった。
米国人ではなく欧州出身の人物が同指数で1位になったのは初めてのことだ。
経済専門誌フォーブスによると、同氏の資産は12月現在、約1800億ドル(約24兆円)だ。

アルノー氏がBI1位の座を永遠に守る可能性は高くない。
エコノミストは「(イーロン・)マスク(テスラ最高経営者)が自身の資産を捧げている
状況であるうえ、アルノーの事業分野はビッグテックのような成長が明確な分野でもない」と
分析した。それでもアルノー氏が築いたブランド帝国は、
レッドオーシャンであるにもかかわらず消えた市場ではないという点で相対的に
安定性が保障されている。前出のiPhoneとモエ・エ・シャンドンのシャンパンの
エピソードをアルノー氏が好んで話す理由だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/60575399a69a0ca03b9e47d817f4d0f63773d999