https://bunshun.jp/articles/-/59652

第一次政権の退陣からしばらく経った頃のことだ。その日、私は安倍晋三元総理と、共通の知人を交えた会食の席で鍋をつついていた。何かのきっかけで、安倍が自身の歴史観や外交問題を語り始め、韓国との「従軍慰安婦」問題についても率直な考えを明かした。

「譲れない一線は変わらない。ただ、いつまでもこの問題が原因で日韓外交の戦略を描けないでいるのはいかがなものか。もし私が再びリーダーになる日が来たら、その時は自分の責任でこの問題にピリオドを打つ。私が頭を下げることで解決したい。将来の日本人には、これ以上、十字架を背負わせたくないんだ」