ついに国の予算がついた…藻類バイオマスエネルギーで日本が本当に産油国になる日
全国の下水処理施設で藻類を育て原油をつくる
一志 治夫ノンフィクション作家

藻類バイオマスエネルギー研究を続ける(一社)藻類産業創成コンソーシアム理事長で
筑波大学共同研究フェローの渡邉信(わたなべ・まこと)さんのプロジェクトに国の予算がついた。

10年ほど前、「日本を産油国にする」と言って顰蹙を買った渡邉さん。
しかし、時代はその発言を追うかのように、新エネルギーに向かって大きく舵を切り出した――。

筑波大学教授時代から渡邉信さんが研究を進める藻類バイオマスエネルギーは、
下水処理場を使って藻を繁殖させ、濃縮し、原油化するという画期的なプロジェクトだ。
下水処理では、有機物や窒素、リンを取り除くために膨大なエネルギーを必要とする。

その一連の処理を藻が行い、その藻を使って原油を生むというのが渡邉さんのめざす着地点だ。
日本全国の下水処理場がその舞台である。
https://president.jp/articles/-/64850