https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230104/k10013940511000.html

アメリカでは、去年の中間選挙を受けて野党・共和党が下院で多数派を占める新しい議会が開会しましたが、
共和党が党内をまとめられず、下院議長が選出されない異例の事態となっています。

アメリカの連邦議会では、去年11月の中間選挙の結果、与党・民主党が上院の主導権を維持する一方、
下院では野党・共和党が多数派を奪還し、3日、大統領の政党と議会の多数派の政党が異なる
いわゆる「ねじれ」の状態の新しい議会が開会しました。

このうち下院では、新たな議長を選出する投票が行われましたが、
共和党内で有力視されてきたマッカーシー院内総務が党内の一部の議員の反対で過半数の支持を獲得できず、
議長に選出されなかったため、再投票が行われることになりました。

共和党内では、トランプ前大統領を支持する保守強硬派の議員などが
「マッカーシー氏は真のリーダーではない」などと主張して議長選出に反対していて、過半数まで15票足りませんでした。

現地メディアによりますと、1回目の投票で下院議長が選出されなかったのは100年ぶりの異例の事態で、
議長が決まるまで審議や採決ができません。

共和党は、来年の大統領選挙をにらみバイデン政権との対決姿勢を強めたい考えですが、
党内がまとまっていない状況が浮き彫りになりました。