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2023/01/04(水) 19:51:55.16ID:aiKGr4TZ0ムーミンは恥ずかしそうにうつむきます。しかしスナフキンは、ムーミンの肩を優しく撫でながら
「おさびしやまの雪が溶けるのを見たことがあるかい?」
ムーミンは思わず
「おさびしやまの雪が?」
そう答えるやいなや、スナフキンの手がムーミンのしっぽを柔らかく撫でました。
「おさ…ッ…ああぁんッ!」
甘美な痺れに、ムーミンは思わず声をあげますが、階下のパパやママのことを思い出して、手を口に当てました。
「ほら、もうこんなになってるじゃないか、ムーミンのおさびしやまが」
スナフキンはくわえた小枝をゆっくりと噛みながら、ムーミンのおさびしやまを指さします。
「す、すなふきん…ちが…や…やあ」
ムーミンは体をよじって逃げようとするのですが、スナフキンの細くて鍛えられた腕につかまれて、逃げることができません。
「ムーミン? おさびしやまの雪を溶かしてみたくないかい?」
スナフキンがムーミンの目を見つめています。
ムーミンもスナフキンの目を見つめています。
二人の眼の中に、二人だけが映っています。
ムーミン谷に、春の風が吹いていました。