ウクライナ侵攻が長引き、ロシア軍の戦力が低下してきた。 ロシア軍は29日朝にウクライナ全土で大規模なミサイル攻撃を実施したが、これまでに発射されたミサイル数は確認されただけで549発と、ロシアの年間生産量の6年分を3ヵ月で使い切った計算で、ミサイルの備蓄は急減している。
 米欧による先端技術部品の輸出禁止でロシアのミサイル生産能力も落ちていて、ウクライナ軍はあと2〜3回の大規模攻撃でロシア軍のBMの備蓄が尽きるとの見方がある。
 兵器の損失も膨らみ続けていて、民間の軍事情報サイトOryxの24日時点のリストによると、破壊されたりウクライナ側に渡ったりしたロシア側の装備品は8,500品目で、ウクライナ側のほぼ3倍になっている。 直近の1ヵ月でロシア軍は240両を超える戦車と装甲車を失ったという。
 ウクライナはロシアが核使用に踏み切れないとみて同国本土への直接攻撃を強める構えだが、偶発的に西側との全面戦争にエスカレートするリスクも残る。
https://www.ssri-j.com/MediaReport/BlackSea/Ukrine_2022.html