トランプ氏が仲裁も“グリップ不能”に

ここで仲裁に乗り出したのは、トランプ前大統領だ。フリーダム・コーカスの造反した20人の議員は全てトランプ氏と近しい関係にあることから、トランプ氏の動きにも注目が集まっていた。
事態が動いたのは4日だ。トランプ氏は自身のSNSに次のように投稿した。

「昨夜は本当に良い会話が交わされた。そして今、私たち共和党下院議員全員がケビン(マッカーシー)に投票し、取引を成立させ、勝利を手にし、クレイジーなナンシー・ペロシがカリフォルニアの地に飛んで帰るのを見届ける時だ。
共和党の皆は、大勝利を恥ずかしい敗北に変えないでくれ。ケビン・マッカーシーは良い仕事をするだろう」

トランプ氏はマッカーシー氏と電話会談したことを明らかにした上で、投票を呼びかけたのだ。

この動きはトランプ氏と近い「フリーダム・コーカス」の議員達を動かすかにも思えた。トランプ氏としては、自らが共和党内に影響力を行使できるところ見せつけ、マッカーシー氏に対しても恩を売れると判断したと思われるが、
結果として誰1人トランプ氏の意向には従わず、むしろトランプ氏の株を下げてしまう結果になってしまった。
いわばトランプチルドレン達が、すでにトランプ氏でもグリップ不能であるということを鮮明にしてしまった形だ。議会の先行きはさらに混迷してきた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c1bc1682b67b649813697f3d517f41a894d8111?page=2