新型コロナウイルス 1か月余りで死者1万人超 その背景は
2023年1月11日 6時35分 新型コロナウイルス

新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の数は感染拡大の第8波で急増し、先月以降の1か月余りで全国で1万人を超えています。

国内で感染拡大が始まった3年前、2020年1月以降、新型コロナに感染して亡くなった人は10日までで6万411人で、累計の死亡者数のおよそ6分の1の人が1か月余りの間に亡くなったことになります。

厚生労働省によりますと、新型コロナに感染して亡くなったと発表された人の数は去年10月には全国で1864人でしたが、11月に2985人、先月には7622人と急増し、今月は10日の時点ですでに3145人と先月を上回るペースで増加しています。

また、先月7日から今月3日までのおよそ1か月間に亡くなった人のうち、年代や性別が明らかになっている5825人について年代別にみると、
▽10歳未満が4人で全体に占める割合は0.07%、
▽10代が4人で0.07%、
▽20代が5人で0.09%、
▽30代が16人で0.27%、
▽40代が35人で0.60%、
▽50代が97人で1.67%でしたが、
▽60代は296人で5.08%、
▽70代は996人で17.10%、
▽80代は2398人で41.17%、
▽90代以上は1974人で33.89%と、
高齢者が圧倒的に多くなっています。

60代以上の占める割合はこれまでの累計では95.29%でしたが、このおよそ1か月の間では97.24%となっています。

国立感染症研究所が先月1日までに報告があった重症化したケースや亡くなったケース、あわせておよそ4000人について分析したところ、
▽重症化した人の平均年齢は68.0歳、半数は73歳以上で、
▽亡くなった人の平均年齢は83.1歳、半数は86歳以上と、
亡くなった人は重症化した人よりさらに高齢となっていました。

また、死因が報告されている1168人についてみると、
▽およそ60%にあたる696人は新型コロナが死因とされていましたが、
ほかに▽心不全が34人、▽がんが31人、▽肺炎が29人、▽老衰が29人、▽誤えん性肺炎が28人、▽腎不全が20人などとなっていました。

厚生労働省の専門家会合では高齢者施設で感染が拡大することで、新型コロナに感染して亡くなる高齢者が今後もより増加するのではないかと懸念が指摘されています。

※略※

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230111/k10013946081000.html