タカ派の候補が日本銀行の次期総裁になる可能性は約70%織り込み済みだが、指名が確認されればさらに円の強材料になるだろうと、スペクトラFXソリューションズのブレント・ドネリー氏が10日のリポートで指摘した。

  同氏によると、中曽宏前副総裁が次期総裁となる確率は35%で、同氏の指名が発表されればドル・円は200ピップス(2円)下落すると予想される。

  雨宮正佳副総裁が次期総裁になる確率は35% で、中曽氏やもう1人の候補の山口広秀元副総裁よりもタカ派色が薄いため、雨宮氏の指名が発表されればドル・円は250ピップス(2円50銭)上昇する見込み。

  山口氏が次期総裁となる確率は15%あるが、同氏はイールドカーブコントロール政策を「実験的」と見なしているため、タカ派の新総裁ということになり、ドル・円は350ピップス(3円50銭)下落すると見込まれる。

  浅川雅嗣アジア開発銀行(ADB)総裁、内田真一日銀理事、清水季子日銀理事の3氏の次期総裁確率はそれぞれ5%。

原題:Confirmation of New BOJ Governor Still Bullish for Yen: Spectra(抜粋)

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-01-11/ROAWO0T0G1KW01