井上智介

現場の率直な意見としては、この新薬はまだまだ使いにくさがあります。
まず飲み薬ではなく、2週間に1回の点滴の薬です。原則、患者さんに病院まで来てもらう必要があります。
付き添いがいる人も多いでしょうから、介護する側の予定も合わせる必要があります。
さらに、患者さんがどこまで治療意欲を保ち、毎回の点滴注射を嫌がらずに受け入れられるかも不安です。

さらに、処方するハードルも高い。
新薬は認知症の原因となる脳内のβアミロイド蛋白を除去する薬です。そのため、
処方する前にPET検査などで脳内にいくら蛋白が存在するか把握する必要がありますが、なかなか高額な検査です。 

その上で、あくまでも認知症の進行を抑える薬であり、完治するような夢の薬ではありません。
現場の意見としては、まだクリアすべき問題はありますが、認知症の原因にアプローチする新薬の申請は、
今後もさらなる発展の前向きな兆しを感じています。



小林製薬が毎日1錠飲むだけでアルツハイマー完全予防するやつ出すまでのつなぎだな