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礼とは
礼(れい)とは、儒教の五常(仁義礼智信)の一。儒教では礼を習い、それを実践することは必須でした。
慣例を遵守し、慣例に基づいて作法を定め、規範を設ける。これが礼であって、すなわち「重んずる例」という意味に他なりません。
礼の旧字は禮、すなわち示+豊。また視覚的な理解を求めるならば、朝鮮王朝の服飾をご参照ください。
H.フィンガレット(米国 哲学教授)曰く「孔子は初めて、人間存在のこの側面、つまり人間のうちの知的伝統や慣習を洞察」「元来、「聖なる儀式」「神聖なる儀式」という意味であった〈礼〉は、こうして孔子独自の含意をもつに至った。」
「かくして、生のなかで我々がとりわけ人間的な部分を生きているのは、儀式によってである。」[文献2]
礼の中で最も重要である、親が死んだ時に行う「三年の喪」は古今東西変えてはいけない礼とされていました。古代より中国や朝鮮は三年の喪がありましたが、古代より日本では親が死んでも一年程度の喪でした。
姜沆『看羊録』によれば、戦国の世にあって藤原惺窩曰く「(赤松)広通のみは三年の喪を行い、唐の制度や朝鮮の礼を篤く好み、衣服や飲食などの些細なところまで必ず唐と朝鮮を見習おうとしています。」
稀にこういう人もいますが、ふつう日本で三年の喪を執り行おうものなら周りから相当浮くのは必至。
儒教に限らず仏教の宗派などもそうですが我が国は一般的に、外から入ってきたものを勝手に作り変えてしまう「着せ替え人形」[文献4]のようなところアリ。かくして五常の中で日本が一番すっこ抜けている概念は、荻生徂徠『政談』の記述が示すように礼だと思われます。
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