サウジアラビアではすでに10年ほど前から、ファーウェイなど中国通信企業の機器でなければ、SIMカードを入れても作動しない状況になっている。サウジは国内の携帯電話の通話を24時間体制でモニターし、当局が危険だと考えるキーワードに反応した通話を追跡・処置しているとされる。もちろん中国もこの通話を監視できることになるが、サウジアラビアの人々に言わせれば、「中国も怖いが、米国の方が怖い」ということらしい。

米国もエシュロンを使って通信を傍受・監視している。サウジにとって、中国は「人権とか民主主義とかうるさいことを言わない相手」に見える。中国は独裁体制だから、習近平氏さえOKなら、面倒な稟議など経ずに、すぐに投資してくれる。サウジは富裕国家だから、「債務のわな」を警戒する必要もない。

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