父親の育休取得で母親の産後うつリスク上昇

フランス・Sorbonne UniversitéのKatharine M. Barry氏らは、フランスの子供を出生から成人期まで追跡した全国コホート研究Etude Longitudinale Française depuis l'Enfance (ELFE)のデータを使用し、
父親の2週間の育児休暇取得と出生2カ月後の母親および父親の産後うつ病との関連を検討。
父親の2週間の育児休暇取得や取得予定により父親の産後うつ病リスクは低減、
その一方で母親の産後うつ病リスクは上昇したとLancet Public Health(2023; 8: e15~e27)で報告した。

中略

以上から、Barry氏は「父親の育児休暇取得や取得予定により、たとえ2週間という短期間であっても父親の産後うつ病リスクが低減しうる。
一方、母親の産後うつ病リスクは高まる可能性が示された。
父親の休暇中の育児への関与、休暇取得の動機、精神的健康歴、育児休暇中の父親および母親への社会的支援などが影響している可能性が考えられる」と考察。
「母親の産後うつ病予防に最適な父親の育児休暇の期間や時期については、さらなる検討を要する」と付言した。

https://medical.jiji.com/news/55743