日産サクラに続いて、広島のベンチャー企業が超小型EVでEVの常識を変える

「東京オートサロン2023」の会場を飾る華やかなカスタム・カーの中に、1台の極めてコンパクトな電気自動車(EV)が展示されていた。広島の「KGモーターズ」が出展したコンセプト・カーだ。

ライバルはトヨタ!?

古くは光岡自動車の「K-1」、現代ではトヨタの超小型EV「C+pod」(シーポッド)、トヨタ車体の「コムス」などと同じ「ミニカー」規格に属し、ボディ・サイズやモーターの出力、乗車定員、最高速度などはミニカー規格内に収まるように設計されている。



ポラロイド・カメラがモチーフ

1980年代のポラロイド・カメラをモチーフにしたというスタイリングは前後対称で、懐かしさと新しさが共存する親しみやすいデザインだ。定員は1名で、ボディ・サイズは全長2450×全幅1090×全高1500mm。トヨタが販売している超小型EVのC+pod(シーポッド)よりも全幅が20cm小さい。

モーターの出力は定格0.59kW/最高5kW、馬力に換算すると0.8ps/6.8psでもちろん規格内だ。航続距離は100km、バッテリーはAC100Vで5時間あればフル充電が可能だという。

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手軽で快適で安全

国交省の調査によれば、自動車の利用者は約7割が1名乗車で10km以下の移動が主体というのが実状らしい。この利用実態を踏まえてKGモーターズは単座のミニEVの開発に着手。原付スクーターのように気軽に乗れて、屋根とドア、エアコンを付けることで快適性だけでなく安全性も向上させた移動手段の提案が狙いだ。ミニカー規格であれば、購入や維持費用と言った金銭的な負担と環境負荷も軽減できるという目論みもある。

2025年の発売に向けて、2024年には実証実験としてモニター募集を計画している。募集人数は100人、リース料は保険料込みで月額1万円。期間は2か月。現在、KGモーターズのホームページで事前登録を無料受付中なので、関心を持ったなら検索してみてほしい。

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