ADXフローレンスとは

ロッキー山脈の麓にあるADXフローレンスは、「スーパーマックス」または「コントロールユニット」刑務所と呼ばれる最高度の警備レベルを有する施設で、1994年に開設した。連邦刑務所として同レベルに分類されるのは、現在ADXフローレンスのみだという。

現在323人の男性受刑者が独居房に暮らしているとされる。終身刑を宣告された凶悪犯に加え、深刻な行動上の問題を抱えたものや逃亡リスクの高い受刑者が送られるケースも多いという。

部屋の大きさは約3.5m x 2mで、分厚いコンクリートで隔てられ、金属製の二重扉が設置されている。洗面台とトイレ、自動シャワーがあり、コンクリート製の机や椅子が備えられている。ベッドもコンクリートで、この上に薄いマットレスが敷かれている。窓はわずか10cm四方だという。

元看守の話では、囚人は毎日一時間だけ、房外のケージに囲まれた場所で過ごす時間が与えられる。

独居房の生活が受刑者の精神をむしばむ問題は、たびたび指摘されており、2012年に議会で証言を行なったカリフォルニア大学サンタクルーズ校のクレイグ・ヘイニー教授(心理学)は、およそ3分の1が精神疾患をわずらい、多くの場合が深刻な状態にあると報告した。一部の受刑者は、自身の存在を確信できない「存在論的不安」と呼ばれる深刻な状態に陥っていたとした。

ADXフローレンスについては、訴訟に関連し調査を行なった法医学精神科医のドリス・ガンダーセン博士が、45人を診断した上で、70%の受刑者が少なくとも一つの精神疾患の基準を満たしていると推定を示している。

2002年から2005年に同刑務所に勤めた看守は以前、ニューヨークタイムズの取材に「リハビリ用に設計されていない」と述べ、「地獄のクリーンなバージョンだ」と振り返っている。

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https://www.mashupreporter.com/el-chapo-sos-to-mexico-president/