参考

論理の一貫性の無さが目立ったマスコミ
 京アニ事件での犠牲者の実名について、マスコミはどう関心を持っていたのか。10月18日に行われた京アニの記者会見において、代表質問で実名に関するものは10のうちの1つに過ぎないが、
代表質問後に行われた各社の質問では、31の質問のうち7つが実名に関連する質問であり、高い関心を持っていることが窺えた。

 マスコミの姿勢についてはどうだろうか。事件後、多くのマスコミは犠牲者の実名公表を求めている。在京主要紙では、8月4日の産経新聞、8月18日の読売新聞で実名の公表を求めている。

 また、8月20日には京都府内の報道12社による在洛新聞放送編集責任者会議が、京都府警に対し「事件の全体像が正確に伝わらない」と懸念を伝え、「過去の事件に比べても極めて異例」として
速やかな実名公表を求めたことを時事通信は報じている。

 そしてなにより、府警が犠牲者の実名を公表するや、多くのマスコミが実名報道に踏み切ったことからも、マスコミの大勢は京アニ事件での実名報道を肯定する立場なのは間違いない。一方で、
日刊スポーツは「今回の事件について、遺族の方々のお気持ちを鑑み、匿名を希望される方の実名は伏せて報じています」と表明するなど、遺族の意向を尊重したマスコミも少数ながらあった。

 京アニ事件の実名報道について、マスコミの大勢が肯定的である。では、実名を必要とする論理に一貫性はあるのか。京アニ事件の実名報道に関する、マスコミ各社の主張を以下にまとめた。
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/dragoner/00156649/image01.png
https://news.yahoo.co.jp/byline/dragoner/20191229-00156649