アメリカ南東部ジョージア州で昨年12月、鉄道職員が線路の上で動けなくなっているアライグマを救出した。その日は凍てつくような寒さで、アライグマは急所がレールにくっついて身動きが取れなくなっていたという。優しいヒーローのニュースを英ネットメディア『The Daily Star』などが伝えた。

先月19日、ジョージア州コクランの鉄道職員ネイル・マリスさん(Neil Mullis、35)は仕事中、線路の上に小さなアライグマがいるのを発見した。

その日は雪が降っており、気温はマイナス12度と凍えるほどの寒さだったが、アライグマは鉄のレールの上に載ったまま動かない。

ネイルさんが不思議に思って近づいてみると、それはオスのアライグマで、レールの上に脚を広げた状態で座っており、急所が線路にくっついたまま動けなくなっていた。

そこでネイルさんは「次の電車が来る前になんとかしなくては」と同僚と一緒に急いでお湯を用意、身動きが取れないアライグマのもとに駆け付けた。

「アライグマに噛みつかれるのは嫌だったから、近くにあったシャベルを持っていったんだ。そうして私が股間とお尻に温かいお湯をかけ、同僚が鉄にひっついた被毛をシャベルで優しく剥がしてあげたのさ」と明かすネイルさん。続けて「5分ほどしてからだった。アライグマはやっと自由になって、レールの上から飛び降りると森の中に走っていったよ。後ろを振り返ることもせずにね」と当時について語った。

ネイルさんはあのアライグマがどのくらいの間レール上にいたのか、またどんな状況下で動けなくなってしまったのかについては全く分からないそうだが、「レールを跨いだアライグマはそこに長いこと座っていたのかもしれないね。外はマイナス12度だから、あっという間にくっついてしまったのだろうね」と推測した。

なおネイルさんはこの時に捉えた動画をTikTokに投稿、「人生の教訓…濡れたお尻で冷たいレールに座るな!」と言葉を添えている。救出後のレールにはアライグマの被毛がくっついたまま残されているのが見て取れ、ネイルさんは「救出作戦は見事成功したよ。あの小さなオスはもう大丈夫だ。ここに急所の被毛が残っているけどね…」と南部訛りの言葉で語っている。
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