「シャーデンフロイデ」の餌食になったファッションセンス抜群の国際政治学者三浦瑠麗氏を惜しむ

「シャーデンフロイデ」というドイツ語がある。「他人の不幸を喜ぶ」という意味である。英語では「Roman holiday」とも言う。古代ローマ人が円形競技場で行われる奴隷の剣闘士同士の死闘や罪人の残酷な死刑などの見世物を楽しんだことに由来する。ちなみにオードリー・ヘプバーン主演の映画「ローマの休日」にもそうした皮肉がこめられているという。日本語なら「他人の不幸は蜜の味」であり、ネット民言語では「メシウマ」というやつである。私は脳科学者の中野信子著「シャーデンフロイデ 他人を引きずり下ろす快感」(幻冬舎新書/2018年1月出版)でこの言葉を初めて知った。

このシャーデンフロイデの餌食に最近なってしまった感があるのが国際政治学者の三浦瑠麗氏(みうらるり:1980年10月3日神奈川県芽ヶ崎市生まれ、東大農学部卒業後、東大大学院法学政治学研究科を修了。法学博士)だ。夫君の三浦清志氏が代表を務める投資会社トライベイ・キャピタル本社と六本木のタワーマンションにある自宅が今年1月19日に東京地検特捜部によって家宅捜査を受けた。太陽光発電の建設計画を持ちかけ、出資金として10億円をだまし取ったとして刑事告訴されたからだ。三浦清志氏夫人である瑠麗氏は「事件には無関係だが捜査には全面的に協力する所存」としていた。しかし瑠麗氏がトライベイ・キャピタルの株を半分所有していること、菅内閣の有識者会議である成長戦略会議の委員になり太陽光発電のライバルである洋上風力を攻撃したり、夫の会社トライベイ・キャピタルに対する援謹射撃的な発言や資料提出を行ったことが指摘されている。こういう人物が政府の有識者会議委員をしていることに疑問の声が上がっている。

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