高齢者が運転やめたら…タクシー代かさみ本人・家族「互いにストレス」免許返納者に必要な支援とは 福島

実際に、車を手放した福島市の高齢女性とその家族に話を聞きました。

女性は福島市に住む82歳で、2019年に夫を亡くしてから一人暮らしをしています。ひざ関節痛の持病があり、最近では歩くのもやっとで「要支援1」と認定されています。去年10月に事故を起こしてしまったことをきっかけに車を処分し、免許は返納する予定だそうです。

車がなくなったことで、買い物や病院へ行くことも困難になり、市内に住む50代の息子夫婦が手伝っている状態ですが、共働きのため都合がつかないこともあり、お互いにストレスを溜めているといいます。

タクシーを利用しようとしても、通院には片道およそ1300円かかり、免許を返納しても、福島市の場合は割引率が1割なので費用がかさむということです。

その結果、この家族は「これ以上一人暮らしを続けていけないのではないか。施設への入居も検討している。」と話していて、免許を返納する高齢者だけでなくその家族にとっても移動手段の確保は切実な悩みであることがわかります。

こうした交通弱者を増やさないためにどのような支援が求められるのか、専門家に聞きました。

福島大学・吉田樹准教授「今の高齢者は若い世代の時から車を使う生活しかしてこなかった」

こう話すのは、地域の交通政策を研究する福島大学の吉田樹准教授です。

吉田准教授は、サービスを提供する行政と利用者との対話が十分に行われていないことが県内の交通支援の問題点だと指摘します。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f41f731bb9c58abaea5e977663990124898eb270?page=2