ウクライナ「チャイコフスキーも聴かない」 ロシア文化ヘイト

これに対抗して、ウクライナ政府も自国内のロシア語・文化を根絶すると乗り出した。ウクライナのオレクサンドル・トカチェンコ文化相は昨年12月7日、英紙ガーディアンへの寄稿文を通じて「戦争が終わるまで全世界が(ロシア帝国のロマン主義作曲家である)チャイコフスキーを含むロシア音楽公演、展示会をボイコットしてほしい」と訴えた。また「ロシアは単にウクライナを物理的に攻撃するのではなく、わが文化、歴史を消そうとしている」とし「この戦争は文明の戦争」と主張した。ウクライナの独立的な歴史を構築し、公の場からロシア語を追い出すという意志だ。

これに支えられ、ウクライナでロシア語の使用頻度は大幅に減っている。カナダのウクライナ研究所の昨年12月の調査で回答者の58%が「ウクライナでロシア語の駆使は全く重要ではない」と答えた。同じ質問を14年のクリミア半島事態当時実施した時は、9%だけが「そうだ」と答えた。このような雰囲気の中で、チェーホフやドストエフスキーのようなロシア文学家は、親世代の口伝に存在するだけだ。『チェルノブイリの声』などロシアの写実主義文学でノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチさんは最近、朝日新聞とのインタビューで「戦争でウクライナの若者たちがロシア芸術を嫌い、敬遠するようになった。それが悲しい」と話した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1d23717890a7fc0c19c0b39f38ffcc85ef847af4