熊田曜子さん、不貞裁判で「ラーメン店の割り箸」めぐり攻防

●家族と食事した後、探偵が割り箸を入手

裁判記録などによれば、2021年の春頃、夫は熊田さんのスケジュール手帳にA氏の苗字一文字とハートマークが書かれていたことや熊田さんが女性用性玩具「ウーマナイザー」をバッグに入れていたことなどから、
不貞を疑うようになった。当初こそ相手はわからなかったものの、調べていく中でA氏と特定するに至ったという。

同年5月には、口論となり、夫は熊田さんの顔を平手で1回殴るなどし、熊田さんが110番通報。暴行の現行犯で逮捕されていた。2022年12月、罰金20万円の有罪判決が夫に言い渡されている。

2023年1月23日、東京地裁で行われた民事裁判(口頭弁論)では、夫側の証人として探偵会社代表とDNA鑑定を行った民間企業社員が出廷した。

陳述によれば、2021年の夏、熊田さんの夫の依頼により、A氏の尾行をはじめた2名の探偵だったが、調査期間中、A氏と熊田さんが接触した場面は確認できなかった。しかし尾行開始から約2週間後、家族とラーメン店で食事をしたA氏が使用した割り箸を現場で入手したと主張している。

A氏家族が立ち去った後、探偵は割り箸をチャック付ビニール袋に保存し、現場近くの冷房の効いた車内で保管した。そのことを伝えられた夫が現場までバイク便を手配し、そのまま鑑定機関に持ち込まれたという。

鑑定ではY-STR検査という鑑定方法が用いられた。割り箸から検出されたDNAと夫が鑑定機関に提出していた熊田さんが所持していたとみられる女性用性玩具「ウーマナイザー」についていた精子のDNAが、「同一男系の可能性は排除できない」とする結論に至ったことが法廷で明かされた。

●割り箸をとることは一般的? 「初めて聞いた」と驚く探偵も

裁判で記者が驚いたのは、ラーメン店で使った割り箸を、探偵が持ち去っていたことだった。一般の浮気調査でも、探偵が対象のDNAが採取できる物を入手することはよくあることなのか。

首都圏で活動する大手探偵事務所の探偵は「使用した割り箸を探偵が入手し、DNA採取するケースは、初めて聞きました」と首を傾げる。

「郵便ポストをあさったり、物を盗んだりするのは法的にグレー、NGな行為なので、うちの事務所はやってはいけないと指導されています。割り箸を使ったのが本当に本人なのかどうか、もし裁判になったら証明するのも大変でしょうし」(同)

https://news.yahoo.co.jp/articles/809a882734ff8bcd7f06dbbfae9cba9ca8cba16f