ウクライナ、国防相を交代へ 後任に情報局トップ

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGR060840W3A200C2000000/
ウクライナ与党の幹部は5日、レズニコフ国防相が別の閣僚ポストに異動し、後任に国防省情報局長のブダノフ少将が就くと明らかにした。
1月以降、同省を含む政府内の汚職疑惑が持ち上がり、人事の刷新を求める声が上がっていた。

ゼレンスキー大統領が所属する与党の幹部であるアラハミヤ議員がSNS(交流サイト)に投稿した。
アラハミヤ氏は「(非常時には)政治家ではなく職業軍人が率いるべきだ」と説明した。レズニコフ氏は軍産の橋渡し役を担う閣僚として閣内にとどまるという。

国防相交代の背景には、1月に浮上した汚職疑惑に伴う政権内の綱紀粛正がある。
人道支援用の車両を私物化したなどと批判を受けたティモシェンコ大統領府副長官が辞任したほか、
国防省では食料調達を巡る疑惑が報じられ、高官が更迭された。

汚職はウクライナが長年抱える問題だ。国際社会の信認を失いかねない事態を重くみたゼレンスキー大統領は、綱紀粛正や人事の刷新を行う考えを示していた。