大学や宮台さんの自宅近くの駅で5回下車 自殺した男の交通系カード

社会学者の宮台真司さん(63)が昨年11月に切りつけられて重傷を負った事件で、容疑者とみられる男(41)の自宅から押収された交通系ICカードに、事件前に5回にわたって都立大や宮台さんの自宅周辺の駅で下車した形跡があったことがわかった。警視庁は男が襲う機会をうかがっていたか、下見をしていたとみている。

捜査1課によると、ICカードは相模原市南区にある男の自宅1階の本棚の上で見つかった。無記名だが、男の母親は同課に対し、男が普段使っていたもの、と説明したという。

このカードを調べたところ、昨年10月18日に都立大南大沢キャンパス(東京都八王子市)の最寄りの京王線南大沢駅で下車した履歴があった。同大のホームページでは、この日に大学で宮台さんの講義があることが確認できていたという。
また男が同10月29日~11月11日に4回にわたって宮台さんの自宅周辺にある駅で下車をしていた履歴も残っていた。駅は4回とも異なるが、いずれも宮台さんの自宅から0・5~1・6キロに位置するという。

男は昨年12月16日に自殺したとみられている。同課は、この男が宮台さんを襲った容疑者とみて、裏付けを進めている。

https://www.asahi.com/sp/articles/ASR274S0QR27UTIL00L.html