移住者は「都会風吹かさないで」…福井県池田町の広報誌に載った“七か条”に住民反発、考えた区長会の思いとは

移住・定住政策に力を入れている福井県池田町で、区長会の提言として移住者の心得を説いた
「池田暮らしの七か条」が広報誌に掲載され、町民の間に波紋が広がっている。

「都会風を吹かさないよう心掛けて」「品定めがなされていることを自覚して」などの文言が並び、
福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)には「高圧的」「移住の選択肢から外されてしまう」と反発する声が寄せられた。

「池田町の風土や人々に好感を持って移り住んでくれる方々のための心得」と前置きし、
地域行事への参加などを促している。第4条では「今までの自己価値観を押しつけないこと」とし
「都会風を吹かさないよう心掛けてください」。
第5条には「品定めがなされていることを自覚してください」などと記してある。

「ふく特」のLINE(ライン)には町民の一人が「郷に入っては郷に従えと言いますが、これはひどい言い方」とメッセージを寄せ、
「今いる移住者の方は面白くないですし、これから池田に行こうと考えた人の選択肢から外されるでしょう」と続けた。

別の町民は「時代に逆行している。移住してほしいのに、なぜ上から目線なのか理解に苦しむ。
田舎の人間の高圧的な感覚が見えて本当に嫌」と投稿した。

町民に話を聞いてみた。結婚を機に同町で暮らす町外出身の女性は「『品定め』って上下関係があるみたい。
過疎化が進んでいるのに、町はどういう意図で広報誌に載せたのか」。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1722329