広域強盗 特殊詐欺から強盗へのシフトで序列変化の可能性も

2023年2月10日 6時25分

フィリピンから日本に送還され、特殊詐欺事件に関与した疑いで逮捕されたグループの幹部ら4人について、このうちの1人が、2019年当時、ほかの3人より格下で、その後、指示役を担うなど幹部に昇格したとみられることが捜査関係者への取材で分かりました。

4人は一連の広域強盗事件で指示を出していた疑いがあり、警視庁は、特殊詐欺から強盗に犯行形態をシフトさせる過程で実績をあげるなどして序列が変化した可能性もあるとみて、現在に至るまでの4人の関係などを詳しく調べています。

一連の広域強盗事件に関与した疑いがあり、フィリピンの入管施設に収容されていた渡邉優樹容疑者(38)ら4人は、9日までに全員が日本に送還され、警視庁が特殊詐欺に関与した窃盗の疑いで逮捕しました。

4人は被害額が60億円以上にのぼる特殊詐欺事件に関わった疑いがあり、警視庁によりますと、渡邉容疑者が首謀者で、小島智信容疑者(45)と藤田聖也容疑者(38)はそのもとで幹部を務めていたということです。

一方、捜査関係者によりますと、今村磨人容疑者(38)については2019年の4月時点では3人より格下の、詐欺の電話をかける「かけ子」のリーダーで、同じ年の11月に拠点が摘発された際には具体的な役職が不明だったということです。

その後、関係者の証言などから、指示役を担うなどしていたとみられ、幹部に昇格した可能性があるということです。

警視庁は、グループが特殊詐欺から強盗に犯行形態をシフトさせる過程で実績をあげるなどして序列が変化した可能性もあるとみて、現在に至るまでの4人の関係などを詳しく調べています。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230210/k10013976581000.html