2021年2月、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長だった森喜朗元首相が、
女性を蔑視する発言をし、会長辞任に追い込まれた。
日本オリンピック委員会(JOC)評議員会で、女性理事を40%以上に増やす話し合いが行われた場で発言したもので、次のような内容だった。

「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」
「女性は誰か一人が手を挙げて言うと、自分も言わないといけないと思うのだろう」
「『女性の理事を増やす場合は、発言時間の規制を促しておかないと終わらないので困る』と(誰かが)言っておられた」

「組織委員会にも女性がおられるが、みんなわきまえておられる」

会議で意見を言うかどうかは、性別の問題ではない。女性の行動と勝手に結びつけて非難するのは、
明らかな女性差別だ。それに、おそらく森氏は、会議の長さというよりも異論を嫌ったのだろう。
異論を排除し、オッサン中心の「異議なし」で終わる会議を続けていきたい、
そのためには異論を唱える人は排除したい、そんな考え方が透けて見える。
多様性の重視が叫ばれているのに、それに逆行した発言だった。
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