講談が「水墨画」なら、浪曲は「極彩色の絵画」。
演ずるは、本誌連載でもおなじみの実力派講談師・旭堂南海さん、そして、浪曲界の将来を担う若手として期待される春野恵子さん。同じ話をネタにしながら、それぞれの解釈・持ち味を全開にした両者の対決、いや、見事なリレーは約100人の受講生を圧倒した。
講義では冒頭、二つの芸の違いが説明された。史実をもとにした物語を主に客観的な視点で語るのが講談。その長い読み物から場面を取り出し、節と三味 線伴奏で情感豊かに演出するのが浪曲。「講談が大きな水墨画とすれば、浪曲はその一部を拡大して、極彩色に着色したもの」とは南海さんの見事な解説であ る。
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