母親がわが子のために自分を後回しにすることは珍しくありません。

しかし、シャチの母親は極端なレベルで息子を溺愛していたようです。

英エクセター大学(University of Exeter)、米クジラ研究センター(CWR)の最新研究で、シャチの母親は息子が一人前の大人になった後でも、自らの新たな繁殖チャンスを犠牲にしてまで世話をし続けることが明らかになりました。

対照的に、成熟年齢に達した娘には世話をやめています。

なぜ母親は息子にだけ子離れしないのでしょうか?

一般にシャチのメスは6~10歳で性的に成熟して30~40歳頃まで出産でき、オスは15歳ほどで成熟年齢に達します。

母親は自ら狩りをした餌を子どもたちに分け与えるのですが、娘には成熟年齢に達すると餌を与えなくなり、息子には成人後も餌を与え続けるのです。

この教育方針は10年以上前から分かっていましたが、そのために母親がどれほどの犠牲(コスト)を払っているかは明らかになっていませんでした。

https://nazology.net/archives/121711