急な需要増でますます希少に

しかしもともと愛飲していた日本のウイスキーファンとしては、ジャパニーズ・ウイスキーが世界的に高評価されるようになった現状には素直に喜べない部分もあるという。

「ご説明したとおりウイスキーは供給量をすぐに増やせないお酒ですので、需要が高まると供給が追いつかなくなってしまうもの。実際、かつて簡単に手に入ったジャパニーズ・ウイスキーのいくつかの銘柄は、スーパーや量販店などでもあまり見かけなくなっています。

この傾向が特に顕著なのが、それこそ製造コストが高いシングル・モルト・ウイスキーなのです。私たち『Dear WHISKY』編集部は新宿西口でバーを運営しているのですが、近年では仕入れの際にも、ジャパニーズ・ウイスキーが手に入りづらくなっていることを実感します」

そのうえで気になるのは、今後ジャパニーズ・ウイスキーの人気がどうなっていくのかだ。このまま価格が高騰した状態が続くのだろうか。