高齢精子は自閉症リスクが6倍へ…母親・父親別に有病確率を解説、30代から要注意

カリフォルニア大学デービス校の調査によると、40歳以上の女性が出産したときに子どもが自閉症である確率は30歳未満女性の約2倍でした。調査では出産年齢が5歳上がるごとに自閉症リスクが18%ずつ上昇していました。

イスラエルの研究報告によると、父親が30代のときに生まれた子どもは20代のときに生まれた子どもに比べて1.6倍、40代のときに生まれた子どもは6倍の割合で自閉症を有することが分かりました。



スウェーデンの研究では、20代前半と45歳以上を比べると1.75倍。30代と55歳以上を比べると4倍のリスクがあるとされています。


調査方法が異なるため単純な比較はできませんが、自閉症に関しては母親よりも父親のほうが年齢の影響が強く現れていることが分かります。

父親の年齢がより影響する原因としては、精子と卵子の発生方法の違いが考えられます。すべての卵子は女性が生まれたときから卵巣に存在しますが、精子は前駆細胞を次々に複製することで生じます。つまり卵子よりも精子の方がコピーによるDNA損傷を引き継ぎやすく、それが自閉症の発症につながっていると考えられるのです。

https://bnc-h.com/doctorscolumn/20220430-4/