>>10の考えのもとで取られた精神障害者や身体障害者の安楽死政策をナチスはT4作戦と呼んで進めていたのだが
カトリックのガーレン神父が教会で行った批判が大きな波紋を呼び、ヒトラーはこの作戦の撤回に追い込まれた

T4作戦
https://ja.wikipedia.org/wiki/T4%E4%BD%9C%E6%88%A6
ガーレンの説教は、謄写版で何千部と印刷され人から人へと渡っていった[59]。
連合国側にもその内容が知られ、イギリスが飛行機でドイツ人向けにビラを撒くまでになった[59]。
ヴァルター・ティースラー(ドイツ語版) (国家社会主義の宣伝および国民啓蒙のための帝国同盟指導者) は
マルティン・ボルマンに対し、 ガーレンを絞首刑にするよう提案したが、
ヒトラーは同意しないだろうとの理由で却下された[60]。
ティースラーはゲッベルスにも同様の提案をしたが、教区内の住民の反発を恐れたためやはり却下された[60]。
1941年夏の終わりまでには、多くのドイツ国民が「安楽死」計画に不安を覚えるようになっており、
ヒムラーでさえヒトラーに対してT4作戦の中止を勧めている[58]。
ローマ教会の最高司教会総会は安楽死政策が認められないという決定を行い、
教皇ピウス12世がその決定を広く公布するよう命じた[61]。
ピウス12世はこの後もたびたび安楽死を批判する発言を行った。
T4作戦への批判が高まったことから1941年8月24日、ヒトラーは安楽死の中止を口頭で命令した[62][# 10]。

ガーレン神父の説教の内容
……君も私も、私たちが生産的である間だけ、
生産的であると他者から認められる間だけ生きる権利があるというのであろうか?
もし「非生産的な」人間は殺してもよいという原則がたてられ使われるとすれば、
年とった者、老衰した者すべては何と痛ましいことになることか!
もし非生産的人間を殺してもいいなら、生産過程において力を尽くして働いた結果、
犠牲になった病弱者は何と痛ましいことか。もし非生産的同胞を暴力で排除してよいものなら、
戦争負傷者、身体不自由者、傷病兵として故郷へ帰ろうとする私たちの勇敢な兵士たちは何と痛ましいことか。
もしひとたび、人間が「非生産的な」同胞を殺す権利を持ったら――たとえまず哀れな守る術なき精神病者に関してだけであろうと――、
そうすれば原則的にはあらゆる非生産的な人間への殺人、すなわち不治の患者、労働と戦争の負傷者の殺人、
そしてもし私たちが年をとり老衰し、非生産的になる時には私たちすべての者の殺人が自由に許されることになるのだ。